2007年08月23日
『機能性と使用感の両立を』 健康産業新聞に記事が掲載されました。
2001年の規制緩和で有効成分の化粧品配合は可能となった。化粧品も健康食品同様、効果効能はうたえないが、消費者ニーズはアンチエイジングなどの機能性を求める方針に進んでいる。化粧品専門商社としては、そのニーズに応えるために効果が期待できる原料を揃える必要がある。加えて有効性データの蓄積にも注力している。有効性については、?美白、?養毛・育毛。?抗シワ、?抗老化が大きな4つのテーマである。
ただし、どんなに有効性が認められても、塗ったときに肌感触が悪くては消費者に継続的に使ってもらえないし、継続利用しなければ、美白や抗シワなどを体感するのは難しい。それだけに、感触が良く、美白、抗シワなどの有効性プラス保湿など、複合的な機能を有する原料の重要性は増すと考えており、販売にも力を入れている。
また、抗炎症効果のあるスキンケア原料にも注目している。医薬品の軟膏を顔に塗ってからファンデーション等を塗った場合、黒ずんでしまう。肌の弱い人でも、化粧を楽しめるようにするスキンケアは、アレルギー肌、敏感肌が増えている現状では、必要だろう。
今後は、化粧品原料専門商社としての強みを生かして、健康食品分野にも力を入れていく。また、再来年の薬事法の改正により、化粧品売り場にも、部外品や医薬品、サプリメントが並ぶようになってくると、かつてと比べ、大きく様変わりしてくる。そのため、化粧品業界でも美容サプリメントの重要性が増すようになった。とくに、内外美容の観点から、化粧品・健食両方に配合できる素材が重宝されるようになった。例えば、健食から火がついたCoQ10が化粧品に配合されるようになったり、コラーゲン、ヒアルロン酸のよういに化粧品原料が健食で利用されるようになったりと、ボーダレス化が進んでいる。当社では、化粧品原料メーカーとのネットワーク、自社の研究力を生かし、健康食品原料を販売するだけでなく、素材開発も行っている。化粧品原料を健食材料への応用、健食素材の化粧品の応用などを推進し、クライアントニーズに応えていきたい。
そして事業戦略として力をいれている点は、海外市場の開拓である。メイクアップ重視の米国でも、スキンケア商品は伸びてきている。また、成長著しい中国、インド、ロシアでは化粧品の普及率はまだまだ低い。こうした市場の開拓を進めていく。さらに、化粧品・サプリメントの情報を収集、解析を進め、国内で展開に反映させていきたい。常務執行役員 諏訪 善親
(2007/8/22 第1212号)